コラーゲン注入疑惑
私は年配の女性にお話をきく機会が多いです。
男性は「カツラ疑惑」がなにかと話題にされますが、最近の女性でとくに気になるのが、あまり大きな声では言えないコラーゲン注入疑惑です。
明らかに65歳を越えていると思われるのに、妙に顔の血色がよく、頬はほんのりピンク色。目尻に皺もない。怪しい。
しかも、顔の皮膚だけいじっているために、他のパーツが妙に気になります。疑惑①の要素は「白髪が多すぎる」場合。
さらに、疑惑②はこちらに気を許すと、「最近、膝が痛くて……」「リューマチが出はじめて……」などの言葉をついポロリと漏らす場合。
そんなときは「いえいえ、まだお若いのに……」などと普通の対応をしなければいけません。
カツラと違って、顔をいくら凝視しても普通の表情を装っていれば失礼に当たらないので、観察の時間はたっぷりあります。
そして、よくよくパーツだけ見てみると、皮膚に皺がなくても、「眼球そのものがやっぱり古い感じが出ている」というように、やっぱりそれなりの年輪を感じてしまうものです。
顔はつやつやして若い格好をしているのに、カラオケの持ち歌が「美空ひばりと同世代の曲ばかり」というパターンもありました。
先日、60代後半の母(ちなみにコラーゲン未注入)が、80代の女性を見て感じたのでしょう、ポツリとつぶやきました。
「80歳を過ぎると、ああいうふうに歯がすすけてきちゃうのかなぁ。私もいつかああなるのかなと思うと、なんだか切なくなっちゃったよ……」
そうか~女性は切なくなってしまうんですね。
あんまり、疑惑の目を向けないようにしたいと思います。